【金沢城石垣巡り】金沢城のシンボル「石川門」は左右で積み方の違う石垣にも注目

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金沢城公園・石川門(重要文化財)

金沢城のシンボル的存在「石川門」!

兼六園の向かいにあるので、金沢城内でも特に人で賑わっている場所ですね。

いかにもお城!という感じありますもんね。

約230年前に建てられた石川門

金沢城公園・石川門(重要文化財)

日本3名園の一つ兼六園の向かいにある、金沢城・石川門

ガイドブックなどでもこの石川門が取り上げられることが多いため、THE金沢城という感じではありますが、実は「石川門」は搦手門にあたります。

搦手門とはまぁいわばお城の裏門のこと。

お城からお庭の兼六園へと向かう裏門なんです。

実は正門ではないというのがびっくりですね。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

とはいえ、明治期に多くの建物がなくなり、平成以降の復元された建物が多い金沢城において、「石川門」は江戸時代に建てられた時のままなのです。

宝暦9年(1759)金沢城の多くの建物を焼いた宝暦の大火で石川門も焼失してしまうのですが、その後、天明8年(1788)に加賀藩10代藩主・前田治脩(はるなが)の代に再建されました。

現在の石川門はその時の、約230年前に再建されたもので、国の重要文化財にも指定されてます。

石川門は河北門・橋爪門と同じ枡形門

金沢城公園・石川門(重要文化財)

兼六園側から見た石川門。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

ちなみに桜の時期はこんな感じで、桜のトンネルになってます。

 

石川門」は、河北門、橋爪門とあわせて金沢城の「三御門」と呼ばれてます。

御殿への要所を守る大事な役割の門でした。

 

石川門も、一般的な枡形構造の城門と同じく、

  • 一の門(高麗門)
  • 二の門(櫓門)
  • 続櫓
  • 2層2階建ての石川櫓

という構成の枡形門です。

櫓と櫓は長屋で続いてます。

これら全体をあわせて「石川門」と呼びます。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

兼六園から見て、左側にある大きい方の建物が石川櫓ですね。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

まず石川門の高麗門の一の門をくぐると、

金沢城公園・石川門(重要文化財)

目の前は壁!とゆーか石垣。

そして石垣の上に長屋がぐるっと続いております。

めっちゃ囲まれてますね。

 

二の門へはぐるっと90度曲がります。

枡形虎口になってますねぇ。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

こちらが石川門の二の門。

門がまたゴツそうですよねぇ、門幅もあるし。

二の門をくぐるとようやく金沢城内へと入れます。

左右で石垣の積み方が異なる石川門

金沢城公園・石川門(重要文化財)

石川門では、枡形虎口の他にも見ておいて欲しいポイントがあるのです!

多くの人は案外気づかずスルーしてしまうのですが……

金沢城公園・石川門(重要文化財)

石垣をよくご覧ください。

何か違いますよね。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

そうなのです!

石垣の積み方が左右で異なっているのです!

 

石川門一の門を入った正面は「切石積み」なんですが、

その左、石川櫓の方ですね、の石垣は「粗加工石積み」なんです!

同じ場所で違う積み方をされているかなり珍しい例なんです。

 

どうやら明和2年(1765)の改修時のものらしいです。

その後の文化年間(1804〜1818)に書かれた文書には

「左右違い分けて積むのはおかしい」

と記されてるそうなんで、もしかしたら積み方を間違えたのか、当時の積み方で直しちゃえ、となったのか……?

まぁでも改修の時にこうなったそうなので、元々は左右どちらも「粗加工石積み」だったのかもしれないですね。

石川門の隠し狭間

金沢城公園・石川門(重要文化財)

内側から見た一の門。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

ここにもありましたね狭間が!

金沢城公園・石川門(重要文化財)

でも表から見ると、狭間があるようには見えないですよね。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

これは隠し狭間と呼ばれるもの。

まぁ景観的な美しさというのもあるんでしょうが、土壁を薄く塗って塞いでいるだけなので、いざというときは、穴をぶち抜いて狭間に早変わりするんです!

いや〜、敵側からしたらびっくりですよ。

狭間がないと思っていたのに突然現れて攻撃されるんですからね。

金沢城の屋根は鉛瓦

金沢城公園・石川門(重要文化財)

なんか顔みたいで可愛いなと思って。

でよく見たら、屋根の先端、一個一個にちゃんと前田家の家紋入ってるんですよね。

細かいよね仕事が。

 

ちなみに金沢城の屋根瓦は鉛が使用されてます。

鉛瓦は、当初は灰黒色ですが、年を経るにつれて表面に鉛白(塩基性炭酸鉛)を生じて白くなっていくのが特長です。

そのため金沢城の屋根は白く見えるんです。

 

ちなみに鉛瓦を使用したのは、いざというときに溶かして鉄砲玉に作り替えるための工夫だったとか、貨幣鋳造の過剰鉛の転用とか色々言われてます。

実際はどうだったんでしょうねぇ。

石川郡を向いていたから石川門

金沢城公園・石川門(重要文化財)

金沢城内から見た石川門。

外から見るのとまた印象が違いますね。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

城内にあった案内板は、外にあったのと別の内容が書かれてました。

 

石川門は、三の丸東端に位置し、石川郡の方を向いていたから「石川門」と呼ばれるようになったそうです。

桜と石川門

金沢城公園・石川門(重要文化財)

石川門周辺は桜の木があって、それは美しいのです。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

兼六園側から見た石川門と石川橋。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

桜が石川門に覆い被さるように咲き乱れるのです。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

思わず橋から身を乗り出して撮りたくなりますよね。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

石川橋もレトロで素敵なんです。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

春には石川橋は桜のトンネルになります。

金沢城公園・石川門(重要文化財)

桜と石川門。

やっぱ綺麗ですね。

桜の見頃の時期は兼六園が無料開放されるのです。

毎年訪れるけど、飽きないんですよねぇ。

 

雪が積もった石川門も綺麗ですよ。

めっちゃインスタ映えします。

寒くて行かないけど。

映像で見ては、行きたいな、とは思うんですよ。

でも寒いんです。

金沢城公園・石川門へのアクセス

金沢城公園・石川門(重要文化財)

所在地 〒920-0937 石川県金沢市丸の内1
開園時間 [3月1日~10月15日]7:00~18:00 (退園時間)
[10月16日~2月末日]8:00~17:00 (退園時間)
休園日 無休
入園料 無料
ライトアップ 毎週金曜日・土曜日、祝日の前日など(その他、観桜期や紅葉期など)
日没から午後9時まで
無料
駐車場 なし
アクセス バス「兼六園下」下車徒歩約3分
問合せ 076-234-3800
URL http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/

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