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新元号「令和」発表記念あーんどお一日参り「金沢五社巡りツアー」(笑)
- 安江八幡宮
- 小坂神社
に続いてやってきたのは「宇多須神社」!
こちらは金沢観光では外せない「ひがし茶屋街」のすぐ近くにあるのです。
さすがに一大観光地の「ひがし茶屋街」のある金沢市東山に鎮座されているだけあって、平日の昼間でも観光客がひっきりなしにやってきてました。
宇多須神社はこの辺りでは、親しみを込めて「毘沙門さん」と呼ばれています。
ただね、宇多須神社の歴史はちょっとややこしい。というか複雑?
宇多須神社は、養老2年(718年)に「多聞天社」として創建されたのが起源とされてます。
佐和田川という、今の「浅野川」ですね、の川辺から古鏡が出土しまして、その鏡の裏面に「卯」と「辰」の紋様があったらしい。
なので「卯辰神」として祀ったのが始まりなんだとか。
なぜ「卯辰」が多聞天?
卯辰はほぼ方角的には東南東。
多聞天は仏教の四天王の一人で北方を守護する神様。
なぜ?
金沢城から見れば北東の方角だから多聞天……?
あ、ちなみに多聞天は毘沙門天のことでもあります。
なので「毘沙門さん」と呼ばれてるのはまだわかるんですけどねぇ。
そして慶長4年(1599年)に加賀藩2代藩主前田利長がこの地に卯辰八幡宮を建立しました。
というのも初代加賀藩主・前田利家公が没した後、利家公の神霊を祀りたかったのです。
ただ、その頃は徳川幕府隆盛の頃。
一外様大名が、藩主を祀る神社を公然と建立できるわけもなく。
金沢城の鬼門となる地に、守山(現富山県高岡市)の物部八幡宮と、阿尾(現富山県氷見市)の榊葉神明宮の神霊を遷座して卯辰八幡宮を建立するときに、同時に、ひそかに利家公の神霊も祀ったのであります。
それ以来、加賀藩主前田家は藩主の祈祷所として長らく崇敬を集めることになったんですね。
なんせ藩祖・利家公の神霊を密かに祀ってるからね。
時は流れまして、明治6年(1873年)、旧金谷御殿の跡地に尾山神社が創建されると、利家公の神霊は尾山神社に遷座されました。
そして明治33年(1900年)に「宇多須神社」と改称。
卯辰山の古名が「宇多須山」だったことから「宇多須神社」となったらしいですよ。
あ、卯辰山はひがし茶屋街の裏手に広がる山です。
菖蒲園とか卯辰山寺院群とかもあるので足を伸ばしてみると楽しいよ。
ひがし茶屋街からも歩いて行けるくらいの距離なんで。
そしてさらに平成16年(2004年)、尾山神社に願い出て、利家公の御分霊を遷座することになり、平成16年11月6日に合祀祭が執り行われました。
結構最近ですね。
藩主の思惑や徳川幕府への気の使い方とか色々垣間見得ておもしろい歴史だね。
宇多須神社の狛犬も、小坂神社と同じく「逆さ狛犬」でした。
阿形は足を上げてないけど子供がいた。
子持ち狛犬?
吽形の狛犬は足を跳ねげてた。
宇多須神社の御祭神は、
- 高皇産靈神(たかみむすびのみこと)…日本で2番目に産まれた神様
- 武甕槌男命(たけみかづちのおのみこと)…刀剣の神。相撲の元祖
- 大國主神(おおくにぬしのかみ)…言わずと知れた出雲大社の祭神
- 市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)…宗像三女神の一柱で弁財天様と同一視されている
- 大山祇命(おおやまつみのみこと)…山の神様
- 八重言代主命(やえことしろぬしのかみ)…大國主の子。恵比寿様と同一視される。
- 少彦名神(すくなひこなのかみ)…医療の神様。一寸法師のモデル
- 宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)…五穀豊穣の神様で、お稲荷さんに祀られている神様
- 豐受大神(とようけのおおかみ)…食べ物の神様。伊勢神宮・外宮の主祭神
- 崇徳天皇(すとくてんのう)…保元の乱で謀反人にされ讃岐に流され怨霊になった上皇
となんと10柱もの御祭神が祀られている。
まぁ利家公を祀っているのを隠すため?
それにしてもいろんなジャンルの神様がいるなぁ。
そして、今はもちろん
- 前田利家公
も祀られています。
ここ宇多須神社の手水舎も龍神様でした。
なんだかちょっと愛嬌のある顔した龍神様ですね。
ちょっと桜が咲き始めてました。
桜満開の頃は綺麗でしょうねぇ。
拝殿の横、縁側?にもなぜか狛犬がいました。
ただ、こっちに置かれてる狛犬は逆さ狛犬ではないですね。
参拝を終え、なにやらミョーな気配を感じて(笑)縁の下を見てみると……
ん?
忍者?
気になって横に回ってみると、うん、忍者が潜んでますね。
なぜ?
さらにもう1体、あ、一人、忍者がいた。
こっちは全然隠れてないけど、参拝終えて振り向いたら、いた!みたいな。
なぞ。
そして、どうも宇多須神社には3体こんな感じの忍者の人形があるみたいなんです。
でも2体しか見つけられなかった……
3体の神様の像もありました。
んー、祀られてる神様のうち、七福神とされてる神様がちょうど3柱いるから、それかなぁ?
左の弁天様は間違いないと思うけど、あとは恵比寿様と大黒様かなぁ……
拝殿向かって左側へぐるっと行くと、奥に「利常公酒湯の井戸」があります。
看板の字がだいぶ読みにくくはなっているのですが、
第5代藩主綱紀公が疱瘡にかかった時に、祈願をし体にこの井戸の水をかけ、病気平癒したそうです。
ご利益ありそうな感じですね。
宇多須神社のご利益は、
- 病気平癒
- 安産
- 商売繁盛
- 魔除け・悪縁切り
- 金運アップ
- 招福開運
など。
第5代藩主綱紀公の疱瘡を治したことからか、肌お守りなるお守りもあります。
ちなみに魔除けのお守りにはムカデの絵が描かれてます。
百足は毘沙門さんのお使いであることと、昔から魔除けとして信仰されていたかららしいです。
そして、宇多須神社は金沢城の鬼門を守護するために立てられたからか、「鬼門札」なるものもあります。
ちなみに、こちらの宇多須神社、金沢5社の1つとかよりも「節分祭」の方で有名なんじゃないかなと思います。
毎年、節分になると、この宇多須神社でひがし茶屋街の芸妓さん方が踊りを奉納し、豆まきも行われるんですよ。
しかも、豪華景品当たりくじつきの「福豆」があるのです。
さらには普段滅多に見れない芸妓さんの踊りが無料で見れるわけですから毎年たくさんのひとやってくるんですよ。
たしか2016年の節分祭の時には、笑福亭鶴瓶さんが飛び入り参加してました。
たまたまNHKの『家族に乾杯』のロケにきてたらしく、その様子は『家族に乾杯』でも放送されてました。
宇多須神社は金沢ひがし茶屋街のすぐ外れにあります。
ひがし茶屋街をぷらぷら歩き「山乃尾」へと向かう途中にあります。
あ、「山乃尾」はドラマ『花嫁のれん』のロケ地でもあります。
あ!それから宇多須神社でも神社婚ができます。
所在地 | 〒920-0831 石川県金沢市東山1丁目30−8 |
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営業時間 | 9:00〜17:00 |
定休日 | なし |
駐車場 | あり(境内に停めれます) |
アクセス | 東山バス停下車徒歩約3分 |
問合せ | 076-252-8826 |
URL | http://www.ishikawa-jinjacho.or.jp/shrine/j0324/ |