てふてふさんぽ 
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加賀百万石・前田家の居城「金沢城」。
「三十間長屋」は、金沢城に現存する数少ない藩政期の建物の1つで国の重要文化財でもあります。
ちなみに金沢城には
の3つの重要文化財があります。
これら3つの建物は普段は内部は非公開なのですが、年に何度か内部の特別公開があるのです。
藩政期の建物・三十間長屋
三十間長屋は本丸附段と呼ばれる場所に建つ、幅3間、長さ26間半（約48m）ある2層2階の多聞櫓。
倉庫と防壁を兼ねた細長い建物を日本のお城では「多聞櫓（たもんやぐら）」と呼びます。
ただ金沢城では「長屋」と呼んでおります。
「三十間長屋」というのはその長さから付けられました。
三十間長屋が建つ場所には、もともと江戸時代初期に櫓を持つ長屋があったらしい。
ただ宝暦の大火（1759年）で焼失してしまい土台だけが残っていたらしい。
その後、安政5年（1858）の幕末の頃に再建されたのがこの「三十間長屋」。
もともとは食器とか干飯（ほしいい）が蓄えられていたそうですが、幕末には武器や弾薬が納められ鉄砲蔵などとも呼ばれていたらしい。
実は金沢城には、この三十間長屋の他に、全部で14もの長屋があったそうなんですが、明治14年（1881）の火災でほとんどの建物が焼失してしまったという……
焼失を免れたのは、石川門、鶴丸倉庫、三十間長屋のみ……
火事って怖いね、どんな歴史ある建物も灰と消えてしまうんだよな。
三十間長屋の正面は玉泉院丸庭園側
三十間長屋は、幅3間、長さ26間半（約48m）ある2層2階建ての土蔵。
鉛瓦葺に白壁、海鼠塀が付けられ、石垣の上に建っているのは石川門と同じ。
三十間長屋への入り口は、天守側にあるのですが、こちらは建物の裏側なのです。
正面はこっち、玉泉院丸庭園から見える方が正面なのです。
唐破風のついた出窓が3箇所あり、いかにもお城！といった面持ちです。
また三十間長屋の屋根ですが、南面は入母屋造りだけど、北面は切妻造りになってます。
どうやら北側の端に続櫓を再建した際に、接続できるようにということらしい。
確かにここにも櫓があれば見晴らしよさそう。
三十間長屋は平時は倉庫ですが、有事には防壁にもなるという機能的な長屋なのです。
石垣と海鼠塀の内部には小石などが詰め込まれていて、壁に穴が開くと上から小石が落ちてきて穴を塞ぐという仕組みなのです。
隠し狭間も仕込まれているという、なかなか実践的な長屋ですよ。
この海鼠塀や隠し狭間の造りは、鶴の丸休憩間の前に構造模型がありますよ。
三十間長屋の内部特別公開
金沢城内にある3つの重要文化財、
は普段は非公開で、外から建物を眺めるのみですが、年に何度か内部の特別公開があるのです！
スケジュールを見ると、冬季以外の週末は割と公開されてるのかなという感じです。
ただ公開時間は
- 9:30〜15:30
なので内部の特別公開に行くなら早めに行きましょう。
ついつい1箇所に長居してしまって、三十間長屋に辿り着く頃には公開時間を過ぎてしまうことがしばしば……
今回ようやく来れましたよ。
こちらが三十間長屋の内部！
うん、特に何もない。まぁ倉庫だもんね。
ただ結構天井が低いですね。
三十間長屋内部の窓からみた玉泉院丸庭園。
結構よく見える。
玉泉院丸庭園から金沢城を見たとき、右上にある白い海鼠塀の建物が三十間長屋ですよ。
では2階へと上がります。
内部はやや薄暗いので足元に気をつけてね。
なんか2階の方が明るい。
窓が多いからかな？
2階から見た玉泉院丸庭園。
おぉ視点が上がるので街の向こうのほうまでよく見えますね。
確かにこれは防備も兼ね備えた長屋だなぁ。
写真だと窓の桟が邪魔でわかりにくいですが、結構よく見えるんですよ。
両端に階段があるのでぐるっと一周できます。
スリッパが滑るので足元には注意ですよ。
なかなか普段見ることのない三十間長屋の内部を観れるのは楽しいですねぇ♪
あ、三十間長屋は昭和32年（1957）に重要文化財に指定されました。
重要文化財の建物内部に、それも無料で入れるなんてなかなかレアですよ。
是非特別公開の日程をチェックして見学に出かけてみては♪
金沢城・車橋門周辺の石垣へのアクセス
| 所在地 | 〒920-0937 石川県金沢市丸の内１ |
|---|---|
| 開園時間 | ［3月1日～10月15日］7:00～18:00 （退園時間） ［10月16日～2月末日］8:00～17:00 （退園時間） |
| 鯉喉櫓台開放時間 | ［3月1日～10月15日］7:30～17:50 （退園時間） ［10月16日～2月末日］8:30～16:40 （退園時間） |
| 休園日 | 無休 |
| 入園料 | 無料 |
| ライトアップ | 毎週金曜日・土曜日、祝日の前日など（その他、観桜期や紅葉期など） 日没から午後9時まで 無料 |
| 駐車場 | なし |
| アクセス | バス「兼六園下」下車徒歩約3分 |
| 問合せ | 076-234-3800 |
| URL | http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/ |
