【金沢】キリシタン大名・高山右近の聖遺物がある「カトリック金沢教会」ステンドグラスも美しいよ

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金沢のほぼ中心にある「カトリック金沢教会」。

金沢市役所の隣で、石川四校記念文化交流館の正面にあります。

ここはキリシタン大名として有名なかの高山右近ゆかりの教会でもあります。

カトリック教会の「福者」に認定された高山右近の聖遺物が安置されていて、ステンドグラスも美しい教会です。

カトリック金沢教会

香林坊から金沢21世紀美術館や兼六園方面へ行く途中にある「カトリック金沢教会」。

正面のキリスト像が目を引く大きな教会。

教会の横には幼稚園があり、てっきり関係者しか入れないのかと思っていたのですが、正面の教会は基本、どなたでも自由に出入りできます。

まぁ教会だもんね。

 

カトリック金沢教会」は、明治21年(1888年)に開設し、明治29年(1896年)に現在の場所に移転したそうです。

北イタリア・ボルザノのカルメル聖堂をモデルに建てられたんだそうです。

ロマネスク建築ってことかな。

ボルツァーノ地区はヴェネツィアよりもうちょい北かぁ。

あー旅行したい……

キリシタン大名・高山右近の像

教会の入り口前には、キリシタン大名・高山右近の銅像がありました。

高山右近は、摂津、現在の大阪に生まれるのですが、豊臣秀吉により出された「バテレン追放令」により信仰を優先し領土を返上するのです。

前田利家はそんな右近を加賀藩へと招きます。

高山右近は、そレから26年間、金沢で過ごすことになるのです。

高山右近の銅像の足元には、「ユスト高山右近、帰天から401年で福者に」と書かれてます。

「ユスト」というのは右近の洗礼名で、『正義の人』という意味。

高山右近の功績を讃え、平成28年(2016年)に、正式にローマ法王から『福者』に認定されたのです。

『福者』というのは、最も位の高い『聖人』に次ぐ位だそうです。

右近像の足元にあった「南坊石」。

金沢での高山右近の邸跡にあった石だそうです。

高山右近の茶人としての号が「南坊」だったらしく、「南坊石」と銘じられたそう。

ちなみに高山右近の屋敷があったのは、現在の金沢21世紀美術館あたりだと言われてます。

21美を中心に、カトリックの教えを広めたり、金沢城の築城や都市整備などを行ったわけですね。

三角屋根で天井が高い聖堂

教会の聖堂内へお邪魔します。

ここ「カトリック金沢教会」は、毎日のようにミサが行われていて、信者の方もたくさん来られる場所なので、信者の方の邪魔にならないように見学させてもらいましょう。

さすが教会、天井が高いです。

ロマネスク建築の特徴は、

  • 石造りの分厚い壁
  • 多数の小さな窓
  • 半円アーチ

といったところ。

あとゴシック建築と比べると装飾はそれほど派手ではなくて、どちらかというと簡素で質実剛健な感じ。

半円アーチと、簡素な感じがロマネスク様式っぽいかな。

パイプオルガンが見事ですねぇ。

ステンドグラスが美しい

カトリック金沢教会の祭壇。

厳かな雰囲気ですね。

祭壇中央のイエス・キリストの絵と、その周りを囲むステンドグラス。

このステンドグラス、右から

  • 高山右近
  • 聖テレジア
  • 聖フランシスコ
  • 細川ガラシヤ

が描かれてました。

てっきり聖母マリアや洗礼者ヨハネといった聖人が描かれてるのかと思いきや、意外でした。

高山右近聖テレジア

聖テレジアは、リジューの聖テレジアとか、幼きイエズス会の聖テレジア、小さき花という名前でも知られる聖人だそうです。

聖フランシスコザビエル細川ガラシャ

ザビエルはイエズス会宣教師で日本にキリスト教を伝えた方ですね。日本史で必ず出てくるお方ですね。

細川ガラシャは、戦国時代屈指の美女とも名高いお方ですが、明智光秀の娘で、右近の導きでキリシタンになってます。

2020年の大河ドラマ『麒麟がくる』でも登場してましたね。芦田愛菜ちゃんがかわいかった。

右近とガラシャは着物の柄も描かれてて綺麗ですね。

祭壇向かって左手の入り口上にあったステンドグラス。

キリスト生誕のシーンですね。

祭壇右手の入り口にあったステンドグラス。

こっちはキリストの復活の場面ですね。

なるほど誕生から復活という流れになってるのかな。

聖堂内にあった、聖ペトロと聖パウロのステンドグラス。

鍵を持ってるから上が聖ペテロで、剣を抱えているからしたが聖パウロ、かな。

 

……そういえば説明がなくても何を持ってるか、とか何色の聖衣を来てるかで、どの聖人が描かれてるかがわかるんですよね。

宗教画のルールがあったのを、むかーし、美大で習ったなぁ……

もう忘れたなぁ……

こういう時やっぱ知識として覚えてたらもっと深く楽しめるんだよな……

 

まぁ、それは置いといても、ステンドグラスだけでもカトリック金沢教会、なかなか見応えありますよ。

高山右近の聖遺物

カトリック金沢教会の祭壇の右手には、キリシタン大名・高山右近の聖遺物も安置されています。

安置されている高山右近の聖遺物は、スペイン人宣教師が右近に贈ったとされるチョッキの一部。ローマの工房で作られた顕示台に納められています。

一部なんだ……チョッキそのものくださいよと思っちゃうけど、そういうわけにもいかないのかね。

チョッキは桐紋用の桃山時代の布に、金糸で洋傘を刺繍し、金のボタンには古いスペイン語で喜びを表す文字があるそう。

……博物館に展示されてるレベルのものじゃないの、これ……

カトリック金沢教会、高山右近聖遺物

高山右近の聖遺物の直帰の一部は、この顕示台に納められているそうです。

高山右近のブロンズ像。

凛々しいお姿ですね。

手に持っている十字の剣がキリストの磔刑になってるのがまたなんとも

製作者の方の制作意図も一緒に展示されてました。

高山右近の肖像画の複写。 

 

キリシタン大名・高山右近を偲ぶ祭壇ですね。

カトリック金沢教会内には、高山右近の生涯を紹介するのぼりがたくさんありました。

ここに展示されてるのを見るだけで、高山右近についてめっちゃ詳しくなりそうです。

 

ステンドグラスやキリシタン大名・高山右近に興味のある方はぜひ訪れてみてはいかがでしょう。

キリシタン大名高山右近ゆかりの「カトリック金沢教会」へのアクセス

名称 カトリック金沢教会
所在地 〒920-0962 石川県金沢市広坂1丁目1−54 信徒会館
アクセス 「香林坊」バス停から徒歩約3分
TEL 076-264-2536
URL http://www.church-kanazawa.sakura.ne.jp

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