【金沢】金沢21世紀美術館の敷地には風情ある茶室「松涛庵」と「山宇亭」があります

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金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

石川県金沢を代表する観光地でもある「金沢21世紀美術館」の敷地内には、江戸時代に建てられた加賀藩主の別邸が、茶室「松涛庵」として移築されています。

「松涛庵」の隣には、「山宇亭」という茶室もあり、見事な枯山水の庭園もあります。

金沢21世紀美術館とはまたガラッと趣の違う建物ですが、ここもぜひ立ち寄りたい場所ですよ。

金沢21世紀美術館にある2つの茶室

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

金沢21世紀美術館といえば、今や金沢を代表する観光地。

館内だけでなく芝生が広がる庭にも展示物があり、無料でも割と楽しめる場所でもあります。

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金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

金沢21世紀美術館といえば、現代アート美術館。

なのですが、実はその敷地内には、江戸時代の建物の茶室があるのです。

 

庭にある色鮮やかな「カラーアクティビティハウス」の反対側にあるのが

  • 松涛庵(しょうとうあん)
  • 山宇亭(さんうてい)

という2つの茶室です。

加賀藩主の別邸だった茶室「松涛庵」

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

金沢21世紀美術館の一角にある緑に囲まれた茶室。

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

茶室「松涛庵」、「しょうとうあん」と読みます、は、江戸時代末期に加賀藩12代藩主・前田斉泰によって江戸根岸の隠居所「冨有園」の居室として、江戸時代末に建てられたもの。

その後、鎌倉の別邸への移築を経て、昭和11年(1936)、16代前田利為により独立した数奇屋風の茶室として整備され「松涛庵」と命名されます。

そして昭和54年(1979)金沢市内に移築され、平成13年(2001)金沢市が取得。

現在は金沢21世紀美術館の敷地内に建てられています。

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

茶室は朝9時から夕方17時まで一般公開されてますよ。

ただ茶会開催中は見学できません。

枯山水の庭

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

一歩足を踏み入れるとTHE日本!な雰囲気漂う庭。

枯山水は、川や池などの水を使わずに、石組を中心に構成された庭のことです。

手水鉢に流れる水はあるけど、庭園は水が流れるわけではなく、苔と白い砂利が広がります。

 

とてもバリバリ現代アートな金沢21世紀美術館の敷地内とは思えない雰囲気。

まぁ金沢らしいといえば金沢らしいですけどね。

赤い間の「松涛庵」

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

松涛庵」は、左側の大きな建物の方。

今回の移築に際して、椅子手前でも楽しめる、立礼席と水屋なども増築されてるそうです。

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

訪れた時は立礼式の部屋は閉まってました。

いつも開いてるわけではなさそう。

 

奥へと進み、かつては加賀藩の隠居所だったという場所へ。

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

こちらが現在の「松涛庵」。

天井や柱が紅殻塗りだったので「赤い間」と呼ばれていたそう。

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

なるほど、たしかに赤い。

廊下側の障子は全部、雪見障子になってるんだね。

茶室「山宇亭」

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

入り口から右手にある建物が茶室「山宇亭」。

あ、友人がおもっきり写り込んでしまった、まぁいいか。

 

こちらの茶室「山宇亭」は、昭和26年(1951)に高岡市から金沢市本多町に移築されたもの。

元産業機械製作会社社長・直山与二邸で使用されていたもの。

戦後復興期から高度経済成長期にかけて、石川県は「繊維王国」と呼ばれるくらい繊維と織機に代表される機械工業が盛んだったのです。

当時まさに織機製造で躍進した社長が茶の湯を楽しんだ茶室がこの「山宇亭」。

平成14年に金沢市に寄贈され、ここ金沢21世紀美術館に移築されたんですね。

移築に際しては極力元の部材を使い、傷んだ部分のみを補修して、元の建物の雰囲気や歴史的価値を損なわないようにしたそうです。

 

確かにめちゃくちゃ趣ありますよ。

むしろ「松涛庵」より古いと言われても納得しそうな感じです。

 

もともとは、 本多の森の中程にあり、木立に囲まれた草庵風茶席で「山のお茶室」と呼ばれていたことから、「山宇亭」と命名されたんだそうです。

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

めっちゃ本格的なにじり口ですね。

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

茶室の横に飛び石が奥へと続いてます。

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

飛び石の先にあったのは「腰掛待合」。

この「腰掛待合」は、加賀八家の一つである長家の本邸から移築されたものだと言われてます。

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

ちなみに腰掛待合とは、茶会に集まった人を待たせる間の休憩所のことで、基本的には茶室の外の路地に設けられることが多いです。

茶会に呼ばれた客は、亭主の迎えがあるまでここで待つんです。

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

腰掛待合から見た茶室「山宇亭」

うっかり忘れそうですが、ここは金沢21世紀美術館の敷地内なんですよ。

とてもそうは思えないくらいゆったりとした静かな時間が流れる場所でした。

松涛庵、山宇亭・腰掛待合は借りれます

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

この茶室「松涛庵」と「山宇亭」そして「腰掛待合」ですが、実は、借りれるんです!

レンタルスペースでもあるんですよ!

 

まぁ茶会とか句会、歌会、聞香会などに関連したものなら借りることができるんですよ。

なかなかすごいですよね。

でも確かに時々ここでお茶会が催されたりしてます。

 

お茶会とか句会なんて風流なことを企画することはできないけど、一般に向けたお茶会があったら行ってみたいですね。

風流な催し物をされる方は金沢21世紀美術館の茶室でとかどうですかね。

茶室「松涛庵、山宇亭」(金沢21世紀美術館)へのアクセス

金沢21世紀美術館茶室「松涛庵」

名称 松涛庵(しょうとうあん)、山宇亭(さんうてい)、腰掛待合
所在地 〒920-0962 石川県金沢市広坂1丁目2−1 金沢21世紀美術館
公開時間 9:00~17:00
※茶会開催時間は見学できません
休館日 月曜日(月曜日が休日の場合はその直後の平日)、年末年始
入館料 無料
駐車場 金沢市役所・美術館駐車場(有料)
アクセス 「広坂・21世紀美術館」バス停下車すぐ
問合せ 076-220-2800
URL https://www.kanazawa21.jp

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