美しい文章を綴る人・高山真さん

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高山真著羽生結弦

羽生選手についてのご著書を書かれたエッセイストの高山真さん。

自分にとってのバイブルでもあります。

遠くへ旅立たれたという知らせを聞きショックをうけつつも、高山さんの最後のメッセージを読み、改めて著書を読み返しました。 

ただ心のままに書き綴ったので、読みにくくて、何が言いたいのかよくわからない文章になっているかもしれません。

その凄さ・美しさの理由をつぶさに伝える『羽生結弦は助走をしない』

羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界 (集英社新書)

羽生選手のスケートを見たら、たとえフィギュアスケートに詳しくなくても、

  • 美しい
  • 綺麗
  • 何がどうすごいかわからないけどスゴイ

と感じると思う。

理屈なしに美しいと言ってしまえばそれまでなんだけど。

実際には、常人では考えられないほど緻密に組み上げられた、冗談抜きで、指先、いや、髪の毛先まで神経を張り巡らされて作り上げられているのだ。

その壮絶なまでの凄さ、

極限まで高められた美しさ、

それを見事に高山真さんは言葉で表現しているのだ。

高山真さんが羽生選手について最初に書かれた著書『羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界 (集英社新書)』を読んだ時、

そう!

こういう風に言いたいの!

何がどうスゴイのか、どこがどんなにスゴイのか、

わかりやすく、それも美しい言葉で紡ぎ出しているのだ。

びっくりした。

今までこんなにわかりやすく、それもスピンやステップ、ジャンプの繋ぎなど、細かすぎる、本当に詳しくないとわからないだろうところまでつぶさに教えてくれる。

テレビでやってたら見る、くらいで見ていた頃、フィギュアスケートといえばやっぱりジャンプに目を奪われた。

でも真央ちゃん、羽生くんを見て、そんなものは吹き飛んだ。

いや、ジャンプももちろんスゴイ。

でもそれだけじゃない。

ジャンプは演技の中の極一部であり、全てが繋がって1つの演技を作り上げる。

まるで映画や舞台などの壮大なストーリーを見たような気になる。

フィギュアはジャンプだけじゃない。

もっとこんな面白いところがある。

こんなにスゴイとこがあるんだ。

そんなことを『羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界 (集英社新書)』で教えてもらいました。

【無料】『羽生結弦は助走をしない』 ~羽生結弦を語り足りない~ (集英社新書)

次の著書との間に『【無料】『羽生結弦は助走をしない』 ~羽生結弦を語り足りない~ (集英社新書)』。

これも必読です。

もし気になるけどまだ読んだことないと言う方は、ここから読み始めてもいいかもしれませんね。

Kindle版ではありますが、無料で読めるので。

平昌後に書かれた『羽生結弦は捧げていく』

羽生結弦は捧げていく (集英社新書)

そして平昌オリンピック後に出版された『羽生結弦は捧げていく (集英社新書)』。

平昌の2連覇の後に出た本だったので、ワクワクしながら、あの奇跡のような伝説の演技を高山さんはどのような言葉で綴ってくれるのだろうと、純粋にそれだけワクワクしながら読みました。

平昌前、平昌のわずか3ヶ月前のNHK杯での大怪我。

それから試合はもちろん、メディアの前からも一切姿を表さなくなった。

羽生選手自身が出場を、いや単に出場するだけではなく、金メダルを諦めていない以上、ただ信じて、祈って待っていた。

自分が羽生選手のファンだということは、当然まわりの人は知ってるわけで。

年末、平昌が近づくにつれ、いろんな人に

「羽生くん、大丈夫なん?」

と聞かれまくりました。

(いやなんで自分に聞くねん。単なるいちファンやぞ)

と思いつつも、

「大丈夫だよ!だって羽生結弦だよ!」

と笑顔で応えてました。

でも内心不安もあった。

怪我は大丈夫なのか?

治ってるの?

練習できてる?

でもそんな状況でも、たぶん羽生選手のファンは、彼自身が諦めていない以上、絶対に大丈夫だ!って思っていたと思います。

そして何よりその思いを支えてくれていたのが高山真さんの

「私は、羽生結弦が平昌オリンピックで素晴らしいパフォーマンスを披露してくれることを露ほども疑っていません」

「羽生結弦のことは、『好き』以上に『絶対的に信頼している選手のひとり』と言うべきかも」

「羽生結弦が自分で決めて自分で選んでいる道に、間違いがあるはずがない」という事実を、私はもう何年も見せてもらっています。だから、「露ほども疑っていない」のです。

という言葉。

そうなんだ、ずっと見てきたからこそ、羽生選手の決めた道に間違いはない!と心の底から信じられるのです。

そして迎えた平昌での演技。

壮絶なまでの美しさ、とはこういうことを言うのかな。

当時はもう感極まりすぎて一人テレビの前で号泣してました。

それから約1年後に出版された『羽生結弦は捧げていく (集英社新書)』。

平昌、そして平昌後に大きく変わったフィギュアスケート。

ルールが大きく変わったことや、オリンピック後は多くの選手が休養や引退をすることが多く、トップ選手が大きく様変わりする。

そんな中でも現役を続けてくれた羽生選手。

その驚きと喜び。

羽生結弦は捧げていく (集英社新書)』からも伝わります。

著:高山 真
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高山真さんへ

圧倒的な言葉の表現力で、羽生選手の美しい演技を、まさに美しい言葉で語られた高山真さんがご逝去されました。

羽生選手が4Aへの挑戦をしている。

きっと近い将来、4Aを入れた素晴らしい演技を見せてくれることは間違いありません。

そしてその時はまた、高山さんの書かれる文章を読みたいと思っていました。

とても残念です。

高山さんの素敵な美しい文章をいつも楽しく読ませていただいていました。

こんな文章が書けたらどんなに素敵だろう、

自分の思いをこれほど素晴らしく綴ることができる人はどんな人なのだろう、

と憧れの人でした。

すべての人が、コロナが完全に収束した世界で、自らの美と自らの幸福を追い求められる…。そんな人生が全ての人に降り注ぐことを、陰ながら、しかし一心に願っています。

きっといつか来る、そんな日を自分も願っています。

自分には到底こんな文はかけないけれど。

高山さんの文に出会うことができて幸せだなと思いました。

素晴らしい文章の数々をありがとうございます。

心からの感謝を。

そしてご冥福をお祈りします。

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